戦争を知らない若い世代にこそ 観て欲しい映画です
太平洋戦争中、日本海軍の主力戦闘機「ゼロ戦」に搭乗し、多くの敵機を撃墜した名パイロット原田要。戦争体験者が少なくなる中、戦争の実相を後世に伝えることを使命とし、平和や命の尊さを訴えつづけました。波乱に満ちた原田要さんの生涯を通して、あの戦争とは、あの時代とは何だったのかを改めて問い直します。この100年の歴史を交えて描くこの映画は、現在と未来への冷静な判断をする上で意義があるでしょう。(監督:宮尾哲雄)
○映画の内容について
元ゼロ戦パイロットの生涯を、この100年の時代とともに描きます。

あの戦争の実相を後世に伝えようと、亡くなる直前まで語りつづけた原田要さん。元ゼロ戦パイロットの波瀾万丈の生涯と人間像を描きます。
日本はなぜ、悲惨な戦争へと向かったのか? 軍国主義から戦後民主主義、そして現在に至る100年の時代背景を豊富な写真や資料によって明らかにします。
戦後、原田さんは幼稚園を開設し、50年間にわたって幼児教育に情熱を注ぎました。未来を担う子供たちに命の大切さを教えたいとの思いからでした。世界平和を祈って生きた後半生も描きます。
世界各地でテロや紛争が絶えない中、この作品は幅広い世代が戦争について関心を持ち、考えるきっかけになるでしょう。
語り 檀ふみ
女優の檀ふみさんは、映画「男はつらいよ・寅次郎純情詩集」「山桜」ドラマ「日本の面影」「藏」「功名が辻」「花燃ゆ」他、数多くの作品に出演する一方、近年ではエッセイも好評で、阿川佐和子さんとの共著「ああ言えばこう食う」はベストセラーとなりました。
作家 檀一雄の長女。高校生の時に映画デビュー。翌年からNHK「連想ゲーム」のレギュラーを15年間つとめ、お茶の間の人気者に。数多くの映画に出演する一方で、イギリスやアメリカとの共同制作ドラマやオーストラリアでの舞台などにも出演。「N響アワー」「新日曜美術館」の司会では音楽や美術の楽しさを、「日めくり万葉集」の語りでは古典のすばらしさを伝えてきた。阿川佐和子さんとの共著「ああ言えばこう食う」は第15回講談社エッセイ賞を受賞。4月からNHKFMで、NHK交響楽団の過去60年の演奏会の中から曲を紹介していく「N響ザ・レジェンド」の案内役として出演する。
特別協賛
鈴木眼科医院 鈴木清巳
原田 要さんの遺志を引き継いで
「戦争体験を継承する会」会長 林 謙一郎
(林産婦人科医院名誉院長)

昨年5月、百歳を目前にして逝かれた原田要さん。その最期を主治医として看取った私にとって、原田さんは同じ旧制長野中学(現長野高校)の一回り上の大先輩であるばかりでなく、尊敬してやむことのない人でした。
私自身も、太平洋戦争末期の昭和19年9月、茨城県の土浦海軍航空隊に志願して入隊し、予科練生として訓練に励みました。その当時から原田さんはゼロ戦のエースパイロットとして、私の憧れの存在であり続けました。
実際に原田さんとお会いすることができたのは戦後になってからですが、その時の柔和な顔立ちや優しい語り口は、とても戦場の修羅場をくぐり抜けて来た人のものとは思えず、今でも忘れることができません。
その後、幼児教育に情熱を注いだ原田さんの幼稚園の園医として、また主治医として長く親しいつきあいをさせて頂く中で、戦争の実体験から生まれた原田さんの平和を希求する気持ちは痛いほど強く伝わってきました。
この度、「戦争体験を継承する会」の会長をお引き受けしたのも、原田さんの遺志を受け継ぎ、あのような戦争を二度と繰り返してはいけない、そのためにはあの体験を忘れることなく次代に引き渡してしていくことが大切だと考えたからです。
また、日本が何故あのような戦争を始めたのか、歴史を顧みるのも大切です。近代文明を先取りした欧米人と、それを追い抜こうとした日本人のやむにやまれぬ戦いであったかも知れません。その頃の日本の若者が命を国に
捧げて闘った心意気も忘れ得ぬ事実です。
運命は日本を敗戦国にしてしまいましたが、皮肉にも本来の目的であった平和を知ることが出来たのです。私達はこの平和を守らなければなりません。”平和ボケ”という言葉をよく耳にしますが、私達はボケてはなりません。
未来の日本をより輝かしいものにし、子供達に大きな夢を与え、日本人の秀れた魂の文化を世界に向けて花開かせようではありませんか。
原田さんを主人公にした宮尾哲雄監督作品、ドキュメンタリー映画「原田要 平和への祈り~元ゼロ戦パイロットの100年~」は、この会の最初の事業です。ぜひ、一人でも多くの方々に観て頂きたいと願っております。
○原田要さんについて
1916年上水内郡浅川村(現長野市浅川)生まれ。17歳で旧日本海軍に志願、ゼロ戦パイロットとしてハワイ真珠湾攻撃やミッドウェー海戦などに参加、敵機を次々に撃墜した。戦後、50年にわたって幼稚園を経営。晩年、講演会などを通じて戦争の悲惨な実相を語り続けた。2016年5月死去(享年99)。

宮尾哲雄監督と原田要さん(99歳)≪2015年12月9日撮影≫
○映画監督について
宮尾哲雄 1950
年長野県須坂市出身。
フリーディレクター。元NBS長野放送報道局長。記者やディレクターとしてドキュメンタリー番組を制作。代表作は「よみがえれ諏訪湖」「聴診器を温めて」「われに短歌ありき」など。日本民間放送連盟賞、ギャラクシー賞など受賞歴多数。
○リターンについて
支援者の皆さまには金額に応じて7種類のリターンをご用意しています。
ご支援いただける方は「リターン」一覧から、お好きなコースをお選びください。
○支援資金のお支払いについて
お支払いはクレジットカード決済、コンビニ決済のどちらかお好きな方法をお選び頂けます。
皆様からお寄せいただいたご支援は映画の完成に向けて大切に使わせていただきます。
○映画上映について
この映画は長野市権堂町にある「長野相生座・ロキシー」で特別上映されます。
日 程: 2017年7月29日(土)~8月12日(土)
映画館: 長野相生座・ロキシー (創業100周年特別上映会)
プロジェクトオーナー
戦争体験を継承する会