平飼い養鶏の自給生産体制を確立させ、有機農業×福祉の可能性を拓いていきたい

有機農業×福祉の魅力を広めたい
プロジェクトオーナー

社会福祉法人 くりのみ園

地場産 フード 教育・福祉 地域活性化 環境保護

86%

  • 現在
  • ¥1,725,000
  • 目標金額
  • ¥2,000,000
  • 購入口数
  • 119口
  • 残り日数
  • 終了
このプロジェクトは、寄付型プロジェクトです。
目標金額達成の有無に関わらず支援の申込みを行っていただくとプロジェクト成立となります。

プロジェクト概要

※本プロジェクトは寄付控除の対象外となりますので、ご了承くださいませ。

・自給的な平飼い養鶏を目指して
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 くりのみ園は、『田園福祉』をテーマに地域の知的障害を持つ方々の就労の場として長野県小布施町に平成9年に開園した福祉農園です。豊かな自然の恵みあふれる大地に立ち、“地産地消”による“安心安全な食”の提供を通じて、生きがいと働きがいのある障害者就労支援施設(農園)作りに取り組み、心穏やかな生活の場を確保しつつ、地域社会の中で一人ひとりが自己実現できるような支援を目指しています。
 皆様からのご支援金は事業の継続に必要不可欠な、農業機械の購入資金として大切に使わせていただきます。
 返礼品として当園で平飼い卵で作ったお菓子などをご用意しております。
 

くりのみ園の紹介

  ・信州発!有機の福祉農園として
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(小布施町にある園舎。直売所もあります。)

 くりのみ園は、今の時代に合った「地域福祉と自然循環型農業の連携」を基本理念として1997年、小布施の地に誕生しました。長野市内の拠点も含め約40人の障害者が、自然循環農法による持続可能な農業に取り組んでいます。現在は、平飼い養鶏を3,000羽程度、無農薬での米、大豆、野菜栽培を約10haの圃場で行っています。また、長野市の事業所には、製菓作業所があり、園で生産された作物を使用してスイーツを製造販売しています。
自然循環農法:無農薬の野菜を育て、その野菜くずや四季の野草を食べた鶏の糞が、発酵堆肥として生まれ変わります。その堆肥を畑や田んぼに返すことによって、生命力のある野菜や米が育ちます。



・設立の目的
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(くりのみ園 島津園長)

以下季刊誌「コトノネ」より抜粋
島津理事長:
「くりのみ園は、大きな農家をつくろう、という発想で生まれたんです。だからほら、建物も納屋を大きくしたみたいでしょ」
「昭和50年代までの施設って、だいたい山の麓にあって、鶏を飼ったり、椎茸を栽培したりしてたんですよ」
インタビュアー:
「それは、障害者を差別してきた歴史があって、街中に施設をつくりにくかったからでは?」
島津理事長:
「そうした事情もあるかもしれませんが、それだけではないと思います。障害者と一緒に暮らしていこうとしたら、まず、食糧を確保しなければいけない。それには山の麓がやりやすかった。そんな事情もあったと思います」

島津さんによれば、以前の福祉にはそうした考えがあったが、高度経済成長で、日本が豊かになって、福祉を「事業」としてやる発想が主流になってきたのだという。「くりのみ園は、その意味では古い考え方の施設なのかもしれない」と島津理事長。

島津理事長:
「イメージは、昔の里山の『桃源郷』なんですよ。農場の近くに生活する場所をつくり、仕事と生活の場を一緒にする。そうすれば、障害者も安定した生活が可能になる。小布施のような地方では、農業を核にすれば、障害のある人の安定した生活の場をつくることができる。そういうあり方が、障害者が農業をやっていく姿としてはいいんじゃないか、と思っているんです」



・有機の地域福祉農園として
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(左上:コンバインハーベスターによる稲の収穫。)(右上:雪下人参の収穫作業。)

 現在、耕作放棄地だったところなど約10haの農地を利用し、米や野菜の有機栽培をしています。卵や農産物は、地域の学校給食センターや、カフェ等のほか、直売所やネットでも販売し、働く障害者のお給料にあてています。小布施町や長野市の学校給食センターには、一部の野菜等を納品させていただいていますが、今後も学校給食を中心に安全な地元産を子供たちにもっと提供し、福祉農園として地域に根差した姿を目指しています。



(緑餌(農園で採れた野菜の葉)を食べる鶏たち)

農園の売り上げの柱は、平飼いで育てた鶏の卵です。平飼いとは、鶏をケージに入れずに、土間の上で自由に歩き回れる環境で育てる飼い方で、日向ぼっこをしたり、床土をつついたり、自ら産卵箱で卵を産んだり、砂遊びして清潔を保ったりと、鶏本来の習性にそって生活ができます。現在、日本では、鶏の平飼い率はケージ飼いに比べてとても低い状態です。これは、ケージ飼いのように集約された機械による管理とは違い、土地と労力と経費が余計に必要になり、大規模化しにくいためです。経費の大部分を占めているのが、飼料(餌)代です。くりのみ園では、飼料米に大豆かすやおから、園で出た野菜くず等を混ぜた自家配合飼料を鶏に与えています。


(はぜ掛け米。低温乾燥、温度管理で出荷まで籾を良い状態で維持します。)

2020年、くりのみ園では一部の圃場で有機JASの認証を受け(2019年の水害により全圃場での認証はかないませんでした。)、有機農業で生産性を上げるため日々取り組んでいます。今後、有機米、大豆の自給体制が確立し、農業経営体として安定して事業が行えるようになれば、障害者が農業を生業として自立し、地域農業の後継者ために、充実した支援ができるようになります。さらには、有機栽培した作物を鶏の飼料として利用することで、自給的な循環農業による持続可能な産業として、平飼いと有機農業の複合経営を発信していけると考えています。

・六次産業化を進めて
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(左:長野市の事業所にて、製菓作業風景。)
(右:卵油製造のようす。150玉程度の有精卵を時間をかけて炒っていく。)

 栽培から、加工製造、販売までを一貫して事業所内で行う6次産業化にも取り組み、プリンやカステラなどのスィーツや卵油といった加工品も製造販売しています。また、地域の醸造所と連携して、園のお米と大豆で味噌を製造している他、マヨネーズや人参ジュースといった加工品も委託製造し、販売しています。



・台風被害や気候変動
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(長野市内で管理する圃場。台風19号による洪水で浸水した。)

 2019年、台風19号による豪雨のため、千曲川が氾濫し、周辺地域の水田や畑に被害をもたらしました。園の水田も一部被害を受け、収穫の時期であった稲を販売できない状態にしてしまいました。近年は、猛暑や記録的豪雨等の気候変動の影響もあり、自然の中で生活を成り立たせることの難しさを感じています。



・就労移行支援事業所として
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(左:玉ねぎの苗の定植)(右:草刈り機による除草作業)

 障害者が地域で自立した生活を送るための基盤として、就労支援は大切です。一般就労を希望する方にはできる限り一般就労していただけるように、また、一般就労が困難な方には就労継続支援事業所等で工賃の水準が向上するように、それぞれ支援しています。
 農園のなかでは、将来地域の中の放棄された農地を引継ぎ、次世代の農業を担っていけるような人材も育ってきています。自立した生活基盤として農業をやっていきたいと考えている方にとっては、将来の展望を具体的にもて、安心して農業に取り組める環境が大切です。そのためには、事業としての経営を安定させていき、利用者さんの賃金の向上、充実した職員体制を確保していくことが必要になります。



・おわりに
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 私達くりのみ園がめざす「桃源郷」は、人目に触れない「隠れ里」ではありません。むしろ地域に開かれ、地域の困りごとも一緒に考え、解決していくためのベースとなる場所です。もちろん障害者も、そこで働き、暮らしながら、閉じこもることなく地域と交流する「共生の場」です。


 

くりのみの商品

平飼いおぶせのたまご

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 より自然な環境で鶏を生活させる平飼いを行っています。鶏舎には籾殻を敷き、籾殻と鶏糞が混ざることで微生物が発生し、鶏舎の嫌な臭いを除きます。エサは、飼料米に米ぬか、くず大豆、大豆皮、おから、リンゴジュースかす、カキガラを混ぜて発酵させた自家配合飼料を中心に与えています。そのほか、当園で採れた無農薬野菜や、四季の野草(はこべ、クローバー、大麦など)をバランスよくブレンドしています。
 くりのみ園の「おぶせのたまご」は農林水産省主催の食のコンテスト、“フードアクション・ニッポン・アワード2018”で最高賞にあたる優良10産品に選ばれました。この賞は、国産農産物の消費拡大に寄与する優れた取り組みや産品を発掘し、表彰するものです。


 

有機JAS認定米、大豆
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(右下:白米に紫米を混ぜて炊いたもの)

 北信濃の田園環境のなか、農薬・化学肥料を使用せず、米ぬか散布、機械除草、徹底した水管理で栽培し、天日干しや遠赤外線乾燥機による低温乾燥で籾米を保存、精米したてを提供しています。豊かな水と肥沃な大地で育ったお米を、種もみとして使える鮮度の良い「生きたお米」のまま乾燥させ、15℃以下の環境で年間を通して保管します。販売するお米は、その都度精米し、鮮度が良い状態でお客様にお届けしています。令和3年度は、玄米、白米、もち米、紫米が販売予定です。



スイーツ
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 くりのみ園の卵を使用して、各種スイーツを作っています。



米こうじ味噌、卵油、その他の加工品
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(上:卵油(カプセルタイプ)、左下:米こうじ味噌、右下:雪下人参ジュース)



 

どうしてクラウドファンディングをしているのか

 1つ目の理由として、設備の老朽化があります。長年の使用により、様々な農業機械や建物に不具合がでてきています。今年度のはじめにはトラクター1台が故障、廃車となったこともあり、早急に農機の新調に加えて、設備関係の補修等を進めていくことが必要になっています。
 2つ目としては、農福連携(くりのみ園のような、農業と福祉を共に行う事業を、農福連携事業といいます。)の取り組みとしての面があります。商品を売り上げて、利益を出していくだけではなく、地域や社会福祉に貢献するなかで、広く社会に開かれた福祉事業所として、周知されていくことが大切だと感じています。
 このように寄付を募ることは、園にとってははじめての経験になります。これからの農福連携の普及につながり、障がいの有無に関わらず希望をもって、有機農業による生活を目指せるような社会づくりの一助となればと思っています。



 

支援金の活用方法

圃場管理のための乗用トラクターとアタッチメント(ドライブハロー)の購入

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 支援金は、乗用トラクターとドライブハローの新規購入費にあてさせていただきます。水田では雑草対策のため、きめ細やかな圃場管理が必要となります。現状では、トラクター1台体制での作業となっていますが、もう一台増やし、2台体制で作業することで、よりきめ細やかな圃場管理が可能となります。アタッチメントとして、水田の代かきで使用するドライブハローも同時に購入します。

 

支援コース(返礼品)の説明

ささやかながら感謝の気持ちをこめて、くりのみ園の商品をお送りさせていただきます。
商品は準備出来次第、10月中旬以降発送させていただきます。


【3,000円返礼】
御礼のメッセージを送らせていただきます。

【7,000円返礼】
くりのみの平飼い卵で作ったマフィン3種(各種1個)

【10,000円返礼】
マフィン3種(3個)、カステラ1個、人参ジュース1本(180ml)

【30,000円返礼】
玄米2㎏、紫米300g、カステラ1本、マフィン3種類、人参ジュース(180ml)

【50,000円返礼】
紫米300g、玄米2㎏、くりのみの米こうじ味噌(500g)、マヨネーズ(300g)、カステラ1本、にんじんジュース(180ml)

【100,000円返礼】
くりのみのプリン(4個,クール便)、卵油(カプセルタイプ,1本)、くりのみの米こうじ味噌(500g)、マヨネーズ(300g)、カステラ1本、豆菓子(砂糖,1袋,180g)、豆菓子(塩味,1袋,180g)、人参ジュース(180ml)、玄米2㎏、もち米2㎏、紫米300g


※商品は一部変更となる可能性があります

現金でのご支援希望等お問い合わせ先

社会福祉法人くりのみ園
理事長 島津隆雄
電話:026-247-6330
Eメール:kurinomien@kurinomien.com

長野のショップでもお待ちしております。
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■NATURALGARDEN くりのみ
直売店:なちゅらるショップくりのみ

〒381-0006 長野市大字富竹字堰下1671-1
TEL 026-213-7744 FAX 217-0440