・松本の街中で採れるはちみつ「城町はちみつ」は、一年に約120kgしか採れない希少な国産はちみつ。今回のビール製造では、今年初めて採れる城町はちみつを使用します!
・2016年に設立した株式会社松本ブルワリー。2018年に自社醸造所が本格稼働し名実ともに松本産のクラフトビールを生産している、松本市民に愛されている地ビールメーカーです。
・香り高い城町はちみつを使った松本ハニーエールは正真正銘の信州松本産!
自然豊かな環境で作られたクラフトビールを一人でも多くの方に楽しんでもらいたいです。
■自然豊かな城下町”松本”
「井上」は、明治18年(1885年)創業、1979年には松本駅前の現在の場所に移転した松本で唯一の百貨店です。
井上百貨店の北側、直線距離にして約800メートルほどの場所に、松本市民が誇る国宝松本城があり、江戸時代よりお城を中心に形成された城下町が今もなお松本の街並みとして残っています。
また、松本城から市街地を歩く歩道には「香り百選」にも選ばれた「シナノキ」が街路樹として植えられ、松本駅から2km範囲には、あがたの森公園や城山公園といった、花木豊かな公園があります。
そして松本市は、「花いっぱい運動」発祥の地。街のあちこちに花の苗が毎年植えられ、花がいっぱい咲き誇る街並みとなります。
市街地でありながら十分に養蜂が行える環境が、まつもと城下町にはあるのです。
街の東には美ヶ原高原などの山岳地帯を有し、扇状地として涵養された豊富な地下水が街中のそこかしこに湧き出て、市街地に点在する井戸水で水汲みや打ち水など市民の生活にはなくてはならない資源となっています。年間を通じて市民による清掃や環境保全が行われていて、平成20年には「まつもと城下町湧水群」として「平成名水百選」に選ばれました。
松本の地に美味しい喫茶店やカフェ、そしてBARが多いのも、この豊かな自然が育んだ清らかな湧き水があるからこそ。
松本を訪ねる機会があれば、湧水巡りをしてみるとまつもと城下町の違った魅力を発見できると思います。
■”城町はちみつ”が採れるまで
毎年、花の咲き始めの4~5月上旬の頃、井上百貨店の屋上に蜜蜂の巣箱を置き、松本みつばちプロジェクトが始動します。みつばち達が花の蜜を集める4月から8月頃までの約4か月間が養蜂のシーズンとなります。
直射日光が当たる屋上は、一見みつばち達にとって過酷な環境に思えますが、実は養蜂にとっては意外と適した場所のようです。
市街地は、街路樹や河川敷の草花など多種多様な花が多く、熊などの天敵に襲われることも農薬を心配する必要もありません。また、通常森の中では、夜になると羽を使ってはちみつから水分を飛ばしていますが、屋上の適度な日照と風通しの良さが熟成を促進し、より糖度の高いはちみつへと変えてくれます。
巣箱一箱には約2~3万匹のみつばちがいますので、全部で5箱、約10~15万匹が活動していることになります。
みつばちの飛行範囲は約2km。松本城下町を中心に、北は城山公園からアルプス公園のふもと付近、東はあがたの森から松商学園の先、南は薄川河川敷を超え庄内公園、西は松本インター付近まではカバーしています。
春から夏にかけて、桜、アカシア、トチノキ、クローバー、シナノキ、ラベンダーなど多種多様な花の蜜を集めて出来る城町はちみつは、糖度が高くしっかりした甘さの奥に草木の香りが感じられ後味のすっきりとした味わいの、世界に一つしかない松本産のはちみつです。機会があったら、城町はちみつそのものの味も体験して頂けると嬉しく思います。
「初恋」は、4月後半から5月いっぱいに採れる春のはちみつ。
アカシアがメインで、春の花香る爽やかな味わいが特徴です。
「夏唄」は、6月に入って太陽の日差しをいっぱいに受けた
甘さ際立つ味わいが特徴の夏のはちみつです。
季節によって集める花の蜜も変わりますので毎回はちみつの色も
香りも味わいも異なってきます。
はちみつを通して松本城下町の自然の変化を体感できるのも
松本みつばちプロジェクトの魅力の一つです。
松本みつばちプロジェクトの公式ブログはこちら↓↓↓
https://matsumitsu.com/
■松本市民に愛される地ビールメーカー「松本ブルワリー」
松本ブルワリーは、松本をビールで元気にしようと集まった3人の地元経営者たちによって2016年に設立。
2018年には自社醸造所が本格稼働し、名実ともに松本産のクラフトビールを世に提供している、地元松本市民にとっての自慢のブルワリーです。
「あなたにAle(Yell/エール)を!地域に潤いを!」を基本理念に、地域の農産物(麦・ホップ・果実等)を使用したこの地域ならではのビールを製造していくことで地域農業にも貢献していきたい、という高い志によって作られるビールは、どの種類も群を抜いたクオリティで突き抜けた美味さが堪能できます。
「愛され度」世界一のビールを目指す松本ブルワリーの代表取締役 林 幸一さんのビールづくりに対する情熱が語られているコメントをご紹介いたします。
「単なるビールづくりだとは思っていないのです。生意気なようですが、人づくり、地域づくり。その中から、松本をもっと元気にする「新しい何か」が、もし生まれたなら、こんなに幸せなことはありません。もちろん、その核にはうまいビールがある。
バーテンダーとして、日本の、世界の頂点を目指した経験とガッツで、うまいビールを造りたい!大人にはつらいことも多いけれど、一口飲めば、忘れられたり、元気が出たり。うれしいことは、2倍うれしくなるような、そんな時間を創り出せる『とびきりの一杯』を仲間たちと醸していきます。」(※引用「The CRAFT BEER OF MATSUMOTO -HIGHLAND FINE ALEー」)
(左から亀原さん、福澤さん、林さん)
松本ブルワリー公式ホームページはこちら↓↓↓
https://matsu-brew.com/
■「松本ハニーエール」が出来るまで
今回挑戦する松本ハニーエールの製造工程を、簡単ではありますがご紹介いたします。
先ず、ビールの主な原料は、水・大麦・ホップの3つ。今回は、ここに井上百貨店の屋上で採れた城町はちみつを加えていきます。
麦芽は、はちみつが持っている強い香りや甘さに負けない、ローストされたボディのある、松本ブルワリーのスコッチエールで使用している麦芽をチョイス。IPAやエールのような華やかさではなく、落ち着いていてはちみつ由来の甘さが引き出されるような芳醇なエールを目指します。
粉砕した麦芽をお湯に浸して出来る”もろみ”にホップを添加し煮沸して出来た麦汁(ビールの元)に城町はちみつを添加し発酵させていきます。本来であれば発酵後にはちみつを入れれば香りや甘さの特徴は出やすいのですが、はちみつが持っている菌が発酵過程でどのような”いたずら”をするのかわからないため、煮沸後の余熱ではちみつの菌を抑えながら、ビール酵母を優先的に発酵させてコントロールしていきます。
そして最後に、熟成させた松本ハニーエールをボトルに充填して完成!というのが、製造の流れとなります。
松本ブルワリー製造責任者で工場長の勝山 拓海さんから皆様へのメッセージをご紹介いたします。
「スコッチエールのモルティなビール、ビスケットのような麦のふくよかさ、焙煎している香ばしさの上にはちみつの華やかな花の香りが乗ってくる、ゆっくりと飲んでいく中でより香りも広がるような出来栄えにつくりあげたいと思いますので、出来上がりを楽しみにしていてください!」
■令和元年のエポックメイキングな取り組みに向けて
2019年、平成から令和へと時代が変わるこの節目の年に、信州松本の誇りである松本ブルワリー様と共同でものづくりが出来ることは、地元松本の人間として大変光栄であり、どのようなハニーエールが出来上がってくるのか今からとても楽しみです。
このワクワク感を地域の皆さん始め多くの方と分かち合えるのは望外の喜びです。
さて、松本みつばちプロジェクトの活動は今年で5年目を迎えますが、これまでも多くの地域の方とのコラボレーションで商品づくりに取り組んできました。城町はちみつは、松本の市街地でしか採ることのできない大変貴重な生産物で、そのような松本の貴重な地域資源を使わせていただくに際し、収穫物を単に販売するのではなく、地域の方に参画してもらい、地元の方に喜んでもらえるようなモノコト発信を常に心掛けて取り組んでおります。
今回、松本ブルワリー様の多大なるご協力を得て松本ハニーエールを開発させていただくことになりましたが、松本の城下町で採れたはちみつを使ったビールがどんな味わいになるのか、私も含めてブルワリーの皆さんにとっても未知の世界です。7月末から8月上旬の頃、お披露目の予定でおりますので、その出来上がりを皆様と一緒に楽しむことが出来たら大変うれしく思います。
皆様のご支援を、よろしくお願いいたします!
プロジェクトオーナー
松本みつばちプロジェクト