こんにちは!
私たちは、長野県長野市にある社会福祉法人 花工房福祉会です。
2000年にスタートした私たちの事業所は、今、再び大きな挑戦をはじめました。それは、障がい者の貧困をなくし、誰もが「当たり前」に働き暮らせることができる社会をつくること。
長野県の豊かな環境、おいしい素材、そして素敵な人たち。多くの力を借りて生まれた「21時チップス」には、たくさんの優しさと希望が詰まっています。
ひと口食べたらきっと好きになる。とってもおいしい大豆チップスと、私たちの夢を紹介させてください!
「ともに生き、ともに暮らす」、これが花工房福祉会の合言葉です。
「障がいのある人もそうでない人も生まれ育った地域で、当たり前に働き、暮らしを営める社会をつくりたい」。
そう願った障がいのある子を持つ親が中心となり、花工房福祉会の前身となる「どんぐりの会」が発足しました。まだ「障がいがある」ということに対して理解の少なかった2000年代、「仕事って言ったって何ができるの?」「怖い人たち?何をされるか分からない?」という声が届くことも少なくありませんでした。できることから一歩ずつ、パンを捏ね、花を植え、ものづくりを重ね、多くの人に支えられながら22年歩んできました。
開所当時に20人だった利用者さんは100人を超え、事業所やケアホームは長野市内6箇所に増えました。今では、事業所での作業のほか、長野県庁でパンとコーヒーを出すワゴンカフェや地域のお祭り、催し物などに声をかけてもらい地域の皆さんとふれあいを重ねてきました。
しかし20年経った今も、障がい者が当たり前に働き暮らせるというハードルは、依然高いままなのです。
2015年9月の国連サミットで、“誰一人取り残さない”をスローガンにしたSDGs(持続可能な開発目標)が採択されました。2030年までに全世界で達成を目指す17の目標のうち、ひとつ目に設定されているのが「貧困をなくそう」。私たちは、主にこの目標達成に貢献していきます。
月に11万円。
これは今、日本で生活保護を受けたときにもらえる金額です。つまり憲法で保障されている最低限度の暮らしをするために必要な金額です。障がいのある人たちは、基礎年金として1ヶ月およそ6万5千円をもらいながら、残りを事業所の工賃でまかなって暮らしています。最低限度額に届くまでに必要な工賃は、4万5千円です。「アルバイトしたら、普通にもらえそうな額じゃない」と、思われるかもしれませんが、できる仕事は限られ、まだまだ合計の所得が月11万円に届かないのが現状です。
地域の中で暮らしを営むイメージを持ち始めた今、私たちが次に目指すのは、この貧困状態を脱するため、「当たり前」に働き暮らせる社会をつくることです。
働き暮らしていくためには、仕事が必要。そこで私たちは、新たに商品開発のためのプロジェクト「A-TREE PROJECT」を始動しました。ミライ・ココロ・カラダの3つに優しい商品をコンセプトに、今まで培ってきた技術、今までいただいてきた人とのご縁をもっと広げ、障がい者の工賃向上と、携わっている県内特産品の消費量増加を目指しています。
事業所で豆富を作り始めようとしたとき、「おからが産業廃棄物になる」と知って私たちは、大きな衝撃を受けました。「せっかくの美味しい豆を余すことなく食べられる方法はないのか」と考えた末に教えてもらった技術が、大豆を丸ごと使えるよう超微粒子に粉砕した大豆のパウダー、即ち大豆粉でした。
使用しているのは、長野県長野市西部や小川村の特産品「西山大豆」。安心安全の地元産を選びました。自然豊かな山間地で育つ豆は実が大きく、豊かな風味が魅力です。
その大豆粉を使っての豆富作りは順調に進みましたが、「この大豆粉を使った他の商品も食べてみたい」、というお客様の声に後押しされ、フードコーディネーターと一緒にレシピを開発したのが21時チップス。
混ぜる、丸める、焼き上げてカットする、などの作業工程をパン作りの利用者さんが担えるよう工夫し、職員とともに製造に取り組んできました。
高タンパクで低糖質。食物繊維がたっぷり入った健康志向のチップスです。パリッと小気味良い食感。噛めば噛むほど広がる豆の旨みと甘みがあとを引きます。
21時チップスはその名の通り、21時に食べても罪を感じない、ギルトフリーな食品でカラダにやさしい大豆のお菓子です。
また、仕事中の「ホットひと息」にお供できるよう、パッケージにも配慮しました。気軽に持ち運びできるサイズで、保管がしやすいチャック付き。光を遮る素材なので、風味や食感を損ねにくいのもポイントです。
2020年には、フード・アクション・ニッポン アワードにチャレンジ。
農林水産省が主宰するコンテストで、21時チップスは、1,019件の応募のなかから「今だからこそ知ってほしい、日本の魅力ある産品」として、県内で唯一100選への入賞を果たしました。
おいしくてヘルシー。長野県の魅力ある特産品を広めながら、障がい者の雇用も生み出す。まだまだ小さな一歩ではありますが、その一歩を評価していただいたことは、私たちの大きな誇りです。
21時チップスを作り始めて2年。都内マルシェなどへの出店を視野に入れていたときに起こったのが、新型コロナウイルス感染症による行動の制限でした。想定していた対面販売の機会が失われ、施設の利用者が働く機会も減少を余儀なくされました。
長野県の特産品とプロジェクトを知ってもらうため。
そして障がい者の働く選択肢を増やし、貧困をなくしていくため。
この度、販路拡大のため、インターネットでの販売を開始します。
21時チップスをより多くの人に知っていただくために、Webページを制作しました。
健康が気になる大人の間食にはもちろん、子どものおやつや差し入れにもぴったり。
多くの人に食べてもらいやすい商品です。
http://www.hanakobo-fukushikai.jp/special/21chips/
笑顔と元気、やさしさのあふれる社会を目指しています。
皆さまのご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
社会福祉法人 花工房福祉会
http://www.hanakobo-fukushikai.jp
http://www.hanakobo-fukushikai.jp/special/21chips/
プロジェクトオーナー
社会福祉法人 花工房福祉会